中学時代に出場したリトルリーグ世界選手権ではエースで主砲と投打で活躍して優勝に貢献。米国メディアから「和製ベーブ・ルース」と称された。早稲田実業に進学すると1年から主軸を担い、甲子園に2度出場して史上最多の高校野球通算111本塁打を樹立。ドラフトでは高校生最多タイの7球団が競合し、日本ハムに入団した。

 ヤクルトも清宮を1位で指名している。村上は「外れ1位」で巨人楽天、ヤクルトが競合し、当たりくじを引いたヤクルトに入団する。同じドラフト1位でもプロ入り時は清宮の注目度の方が圧倒的に高かったが、プロ入り後は伸び悩んでいる。

 高卒4年目の今季は故障以外では初の開幕2軍スタートとなり、一度も1軍に上がっていない。イースタンで打率.201、18本塁打、55打点(9月20日現在)。本塁打、打点はチームトップだが、2割前後と確実性を欠く打撃が1軍昇格のネックになっている。

「日本ハムは清宮に大きな期待をかけています。野村佑希と共に打線の主軸になってもらわないと困る選手です。ただ現状だと、1軍に昇格しても投手の変化球を打てない。速球にも差し込まれるので厳しい。村上と同様にパワーは規格外なのですが、上半身の力が強くて下半身に粘りがない。だから、変化球にも我慢できず泳がされる。これは清宮だけでなく、球団の育成方針にも疑問が残ります。1年目に1軍で53試合出場して7本塁打をマークしましたが、体が弱く打撃の軸が完成していませんでした。1、2年目は時間をかけてファームで徹底的に鍛えた方が良かったと思います」(スポーツ紙記者)

 ドラフト1位で期待されながら、結果を出せなかったケースは数多くある。だが、清宮がこのまま終わってしまうのはあまりにももったいない。若手と期待される期間はあっという間に終わる。清宮は試練を乗り越え、輝きを取り戻せるか。(牧忠則)

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