そんなペレスにワーシー記者は、「捕手の間で伝説としてみなされているジョニー・ベンチに匹敵することに本当に興奮しています」と今の躍進を絶賛する。

 このように歴史的快挙を成し遂げているペレスであるが、大谷もまだ追いつく可能性は十分にあり、大谷が本塁打王となっても、投手として最高本塁打数という歴史的快挙を達成することになる。そんな今の本塁打王争いについてワーシー記者に尋ねると、同記者は意外にも大谷の本塁打王獲得にも期待を寄せているようであった。

「個人的に、大谷のような選手が(本塁打王を)獲得すれば、こんなにユニークなことはないでしょうね。ペレスと比較しても、大谷選手の肉体的負担の方が圧倒的に大きいです。それにも関わらず、投手や打者として多くの成功を収めています。彼のような選手はメジャーの歴史上見られなかった、あるいは誰も行っていません。そんな彼に、人々は注目を集めています」

 前述のように、今季のア・リーグ本塁打王は誰が獲っても歴史に残ることになる。22歳のゲレーロJr.か、捕手のペレスか、あるいは投手の大谷翔平か。この栄誉は誰の手に渡るのか、今季のア・リーグ本塁打王争いは最後の最後まで目が離せなさそうだ。(在米ジャーナリスト・澤良憲/YOSHINORI SAWA)