桑田佳祐がソロとして、4年ぶりに新作をリリースした。EP(ミニアルバム)「ごはん味噌汁海苔お漬物卵焼き feat.梅干し」がそれだ。AERA 2021年9月27日号に掲載されたインタビューでは、EP制作の舞台裏、一つ一つの曲の原点について、自身の言葉で語っている。
【写真】蜷川実花が撮った!AERAの表紙を飾った桑田佳祐さんはこちら
* * *
——9月15日に、待望のEP「ごはん味噌汁海苔お漬物卵焼き feat.梅干し」をリリースした桑田佳祐(65)。ソロとしては、2017年のアルバム「がらくた」以来、約4年ぶりのリリースで、公式サイトには「もう出さずにはいられない!」の文字が躍る。6曲を収録しているが、アルバムタイトルにも6品の和食が並んでいる。
「死ぬ前にもう一度食べたいもの」みたいなことを考えていたら、このタイトルを思いついて、すぐスタッフにメールしたんです。そしたら、「いいですね!」なんて返事をもらいましてね。
あとから気づいたけど、向田邦子さんのエッセイに『海苔と卵と朝めし』というのがあって、“祖母が火鉢であぶってくれた海苔を、朝ごはんに食べるのが好きだった”みたいなことが書いてあったんです。
僕なら朝ごはんといえば、まずは卵焼きや納豆を思い浮かべるけど、「そうか、海苔かぁ」と、密かに感動しまして。それも頭にあって、このタイトルを思いついたんだと思います。
——オリパラ期間中、連日耳にしたのが民放共同企画“一緒にやろう”応援ソングの「SMILE~晴れ渡る空のように~」だ。この歌は単に勝者を讃えるのではなく、そこに集う者たちの、その後の人生こそを応援するような、そんな歌にも思える。
■夢を見ていられる何か
「勝者」と「敗者」というのは一瞬の結果でしかないのに、それをあたかも「あっち側」と「こっち側」の人間であるかのように、ドライに分けすぎるのはどうなのだろう……。この歌を書いていた時、そんなことを想ったりもしたんです。