客側の反応は様々だ。常連の40代夫婦は「飲んでるときにいちいち店外になんか行ってられないって。タバコを吸う人ばっかりの居酒屋だってあるし、そういう店にタバコが大嫌いな人はわざわざ来ないよ」と気にするそぶりはない。
一方で、タバコを吸わない男性客は「嫌煙家ではないけど、副流煙がない方が居心地はいいので、期待が外れたなという気持ちはあります。まあでも、この店では間違いなく少数派だから文句を言うつもりはないし、吸わない人は結局、そのお店に行きたければ今まで通り、ちょっとのがまんを続けるってことなんだろうね」と苦笑いした。
つい先日、改正法により喫煙者が居場所を失い精神的苦痛を被ったのは違憲だとして、都内の男性が国に200万円の損害賠償を求める珍しい訴訟を起こし話題となった。「飲食店は原則禁煙」の世の中で、愛煙家たちのうっぷんはたまるのだろう。
ルールの抜け穴をつく形で、堂々と喫煙ができる飲食店。愛煙家の貴重な居場所に今後、何らかの規制がかかるのか。あるいは現状のまま、こうした店が増えていくのだろうか。(AERAdot.編集部・國府田英之)