欧米にはローアルコールドリンクが数多くある
欧米にはローアルコールドリンクが数多くある
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 ソバーキュリアスを始めて約4カ月。体調はすこぶるよくなり、無為な時間を過ごすこともなくなった。夏に本誌で体験談を書いた後、さまざまな人から反応があった。これからソバーキュリアスを目指したい人へ経験からのアドバイスを紹介したい。

【「お酒を飲まない生活」を続ける5つのコツはこちら】

*  *  *

「お酒やめたんだって?」

 ソバーキュリアスについて「週刊朝日」(2022年9月9日号)で記事を書いた後、あらゆる人から声を掛けられた。なかでも驚いたのは、かつて親交のあったある大物作家からの電話だ。久しく連絡を取っていなかったし、名のある人なので気軽に電話できる相手ではなかった。そんな人から記事を読んだと、わざわざ電話があり、少し驚いた。

「で、もうお酒飲んでないの?」

 聞くとその作家もソバーキュリアスの実践者、つまりはソバキュリアンの大先輩だったのだ。あんなにお酒を飲んでいた人なのにとまた驚いた。

「でね、うちの冷蔵庫にアルコールが低い、ビール的なるもの(アルコール0.5%程度のビールテイスト飲料)を置いてたら、うちの人に(体によくないとかで)全部捨てられちゃったんだよ。う~ん」

「それは残念ですね。でも、アルコール1%未満なら、日本の法律では酒類ではないので、お酒ではないんですよ」

 お酒の定義は、1953年に制定された酒税法で定められている。1%未満のローアルコールドリンクは法的にはお酒ではない。

「つまり、オレはまだ禁酒を継続しているということだな」

 そう言って大笑いした。

 さて、いろんな方面の方から同じような内容の質問をたくさんいただいた。これらの疑問にソバーキュリアスの初心者である記者が、これまでの経験を踏まえて一気にお答えしたいと思う。

【1】本当にやめることができたのか。

 大きな誤解があるようなので、この点は強調しておきたい。「断酒」をしたわけではない。「あえて」お酒を飲まない生活をしているだけなのだ。おいしいローアルコールの飲み物があれば、嗜んでもいいと考えている。

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