ソフトバンク・バレンティン(左)と中日・R.マルティネス(右)(写真提供・福岡ソフトバンクホークス/中日ドラゴンズ)
ソフトバンク・バレンティン(左)と中日・R.マルティネス(右)(写真提供・福岡ソフトバンクホークス/中日ドラゴンズ)
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 プロ野球のペナントレースもいよいよ大詰めを迎えているが、引退を発表する選手が出てくるなど来季に向けての動きも気になる時期となってきた。そして去就が注目されるのは外国人選手も同様であり、成績を残せなければすぐ退団となる点では日本人選手よりもシビアである。長年実績を残してきた選手でも、日本でのプレーが今季限りとなる可能性が高い選手も少なくない。そんな岐路に立っている外国人選手をピックアップして現在の状況と来季に向けての見込みを探ってみたいと思う。

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 現在最も日本でプレー年数が長いのはともにソフトバンクに在籍しているサファテとバレンティンで、今年11年目を迎えている。サファテは広島で2年、西武で1年プレーし、2014年にソフトバンクに入団。翌年からは3年連続で最多セーブのタイトルを獲得し、2017年にはNPB記録となるシーズン54セーブをマークしてMVPにも輝いた。通算234セーブは外国人選手歴代最多である。そんな名クローザーも股関節の故障に苦しみ、2019年以降はマウンドから遠ざかっている。今季で契約満了となり、40歳という年齢を考えるとこのまま引退という可能性が極めて高いだろう。

 一方のバレンティンも実績は負けていない。2011年に来日するといきなり3年連続でホームラン王を獲得。2013年にはNPB新記録となるシーズン60本塁打を放ち、チームは最下位に沈んだにもかかわらずMVPにも輝いた。ヤクルト在籍の9年間で8度のシーズン30本塁打を記録するなど、主砲として長く活躍した。しかし昨年ソフトバンクに移籍すると打率1割台と低迷。今シーズンも復調の兆しは見られず、今季限りでの退団が明らかとなっている。ただ本人は日本での現役続行について意欲を見せており、9月30日に行われたウエスタンリーグの最終戦でも特大の一発を放つなど他球団の編成担当へアピールしている。来年で38歳という年齢はネックとなるが、二軍ではリーグ2位タイの11本塁打を放つなど長打力は健在で、外国人枠から既に外れているというのは大きなプラス要因である(日本の一軍で8年間プレーし、FA権を取得すると日本人扱いとなる)。年俸面さえクリアできれば、長打力不足の球団が獲得に乗り出すことも十分に考えられるだろう。

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メジャーに移籍する選手も?