「売れっ子女優のイメージとは一味違った趣味、嗜好を持つ奈緒ですが、下積み時代はマネージャー業もしていたと、テレビ番組で明かしていました。所属事務所から社員になることを勧められ、年下のタレントをオーディション会場まで連れて行ったり、台本を読んでオーディションを受けるタレントを決めたりと、裏方の仕事をしながら女優への道を模索していたようです。若い頃に苦労をした経験も生きているのでしょう」(同)
マネージャー経験でタレントへの気配りも心得ているからか、同業者からの人望も厚いようだ。
「『半分、青い。』で共演した永野芽郁が奈緒について、『皆さんが信じられないほどの親友』と、先日放送された『ZIP!』(日本テレビ系)で話していました。『奈緒ちゃんがきっと今日も頑張ってるから頑張ろう』と思える存在だとか。さらに奈緒自身が食べておいしかったものをプレゼントしてくれるなど、自分がうれしいと思ったものを共有してくれるので、より好きになってしまうそうです。また、松本穂香も芸能界唯一の友達が奈緒だと話していました。以前、松本がバラエティー番組に出演した際、同業者だと嫉妬から疎遠になる子もいる中、奈緒がやっとできた友達だと明かしていました。松本が沈んでいると奈緒は泣きながら励ましてくれるというエピソードも印象的でした。人柄も良く、趣味、嗜好も視聴者との垣根を感じさせない。そんなところも応援したくなる理由の一つでしょう」
奈緒にインタビューした経験のあるドラマウオッチャーの中村裕一氏は、彼女の魅力をこう分析する。
「落ち着いて地に足のついた話し方からは、『自分』というものをしっかり持っている印象でした。出演作が続く多忙なタイミングでの取材でしたが、浮ついた雰囲気や逆にしんどそうな様子はまったく感じられませんでした。さまざまな作品から声をかけられる今の状況に感謝をしつつ、自分が受けた恩を別の人に渡す『恩送り』という言葉を使っていたのがとても記憶に残っています。また、『挑戦や失敗を重ねて、いい30代を迎えたい』とも語っており、女優である前に一人の人間として魅力的な人でした。『魚谷さん』という名前のチワワを飼っており、大のカレー好き、『sunao』名義でフォトグラファーとして活動していることは有名ですが、もっと意外な引き出しもあるかもしれません」
演技力は折り紙付きだが、好感度も高まってきた奈緒。ますます活躍が期待できそうだ。(丸山ひろし)