■「心筋炎」のリスクは?
一方、北欧では、心筋炎や心膜炎などのまれな副反応の症例増加を理由に、若年層へのモデルナ製ワクチン接種を取りやめる動きもある。相馬市では「心筋炎を疑う症例はなかった」(同)というが、心筋炎のリスクについて、渋谷医師はこう指摘する。
「これまでも心筋炎に関する報告はあり、ファイザー製のワクチンでも、イスラエルからワクチン関連の心筋炎の報告が出ています。その報告によると、若年(16~19歳)男性の2回目接種後の頻度が高いが、それでも非常にまれであり、多くは軽症であったとのことです。ワクチンによる心筋炎は非常にまれで多くは軽症であり、新型コロナに実際に感染したことによる心筋炎発症リスクに比べると低いことから、そのリスクを踏まえても接種したほうがよいと考えています」
(AERA dot.編集部・大谷奈央)