投資信託に詳しい、SMBC日興証券アセットマネジメント・保険マーケティング部の濡木寛子さん(撮影/写真部・高橋奈緒)
投資信託に詳しい、SMBC日興証券アセットマネジメント・保険マーケティング部の濡木寛子さん(撮影/写真部・高橋奈緒)

 投資信託を選ぶとき「米国株一辺倒は避けたい」「でも、全世界株式投信に入っている中国などのアジア株もちょっと……」という人は多い。

【注目】先進国株式の2つの指数、違いは? チャートはこちら

 そんな人は先進国株式の投信がいい。ビギナーにもおすすめできるド定番だ。

■先進国株式は「除く日本」が一般的

 S&P500や全世界株式の投信の人気に押され気味だが、先進国株式の投信も良い投信だ。ある意味、米国株と全世界株式の「中道路線」といった立ち位置。米国株に偏りすぎず、かといって新興国のリスクがない。

 SMBC日興証券の濡木寛子さんが先進国株式投信の特徴を教えてくれた。

「先進国株式のインデックス型投信は、米国株比率が約70%のものがほとんどで、全世界株式のインデックス型投信の約50%に比べると高めです。

 米国株以外の約30%を、イギリスやフランスなど主にヨーロッパの先進国に分散投資しています」

「つみたてNISA」で買える先進国株式の投信は全部で18本ある(2021年6月18日現在、金融庁)。

 投信の規模を表す純資産総額で見ると、トップ3は以下のようになる。

・1位/ニッセイアセットマネジメント「<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド」

・2位/三菱UFJ国際投信「eMAXIS Slim 先進国株式」

・3位/みずほ系列のアセットマネジメントOne「たわらノーロード先進国株式」

 この3本で約6500億円もの資金を集めている。いずれも信託報酬が0.1%台と低く、ビギナーにも人気だ。

同じ先進国株式の投信でも米国株の比率が13%も差がある。日本株の有無もポイント。「ニッセイ外国株式」は「〈購入・換金手数料なし〉ニッセイ外国株式インデックスファンド」、「SBI・先進国株式」は「SBI・先進国株式インデックス・ファンド」の月次レポート(いずれも2021年6月30日現在)より編集部作成
同じ先進国株式の投信でも米国株の比率が13%も差がある。日本株の有無もポイント。「ニッセイ外国株式」は「〈購入・換金手数料なし〉ニッセイ外国株式インデックスファンド」、「SBI・先進国株式」は「SBI・先進国株式インデックス・ファンド」の月次レポート(いずれも2021年6月30日現在)より編集部作成

■MSCIコクサイとFTSEはかなり違う

「つみたてNISAで買える先進国株式投信の大半は『MSCIコクサイ・インデックス』を指数としています。

『MSCIコクサイ』にはもともと日本株が入っていません。唯一、『SBI・先進国株式インデックス・ファンド』だけが『FTSEデベロップド・オールキャップ・インデックス』に連動していて、こちらは日本に加えて韓国も入っています。

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