テレビの視聴率などのようなデータに関しても、既得権益が絡みついちゃっているから、きちんとしたデータが出せる時代にも関わらず、それが出て来ず、変なことになっている。例えば、あるメーカーのテレビは配信を観られるようになっているからネットにつながっていて、リアルタイムの視聴のデータは出せるはずなんですよね。だけど、そのデータは表に出て来ない。どうしてそんなことになるかというと、既得権益が絡み合っているから。正しいデータが取れる時代に正しいデータが出て来ないって、変じゃないですか!?
例えば、コロナ禍での人流を可視化するために、渋谷のスクランブル交差点の人数が携帯電話からのデータで取れる。たくさんの人数の行動がカウントできる時代にはなっているのに、テレビの視聴に関してはデータが曖昧じゃない? テレビの視聴はデータの取り方がアナログで、ネットに関しては淡白に数字を出してくる。それって、意外にテレビの問題点なのでないかと思ってしまう。
だから、このコラムでも話したことある疑問だけど、テレビのCMで扱った商品というのは売れているのであろうか? 若者に売りたい商品がある時に、「この番組はコアターゲットである13歳~49歳にはそんなに視聴率が良くないですけど、若者が多く見ています」と言われた番組があったとして、その番組に付いたスポンサーの商品は本当に売れているのか? 批判したいのではなく、世の中これだけデジタル化していて、国もデジタルを推進していこうとしていく今、テレビの視聴率などのデータは、その動きを止めていない?
これだけ、データだデータだっていう社会で、どうでもいいデータまで出せているわけじゃないですか。例えば、「千駄ヶ谷で人気ラーメン店ランキング」とか、狭い範囲のランキングとか、どうでもいいといえば、どうでもいい話。データが世の中に出回る社会になったのに、曖昧なデータには既得権益を行使し、正しいデータが出されると、それで商売し始める人が出てくる。白黒で物事を決めない日本を象徴しているような気がする。