「雰囲気を良くする明るさがクローズアップされるが、勝負に挑むメンタリティを植え付けた。グラウンド上では練習から楽しんでプレーする。そうすれば辛い練習も前向きに頑張れる。そして結果が出なくても気持ちをしっかり切り替える。準備、練習量の凄さを誰もが知っている。それが浸透してチーム力の底上げになった。本人は嫌がるけど間違いなくチームリーダーだった」(日本ハム球団関係者)
新庄が退団してから約15年の時が経ち、日本ハムは苦境に立たされている。今季も低迷が続き3年連続のBクラスは確定的で、グラウンドの外でも中田翔の暴力事件や、球団公式ツイッターが公開した動画に人種差別的な発言が入りこんでいると指摘されるなど、負の側面ばかりが目立つ。
「(新庄は)今の日本ハムには絶対に必要な存在。表には出さないが野球に対する愛情や厳しさを誰よりも持っている。北海道移転から長い時間が経ち、チーム内にマンネリ感も漂う。時代の変化もあり、選手の管理や操縦方法も難しくなっている。周囲が文句を言えないほどの存在感、カリスマ性を持つ新庄がいれば強烈な刺激になるのは間違いない」(日本ハム担当記者)
「ひらめき重視の天才型と言われるが常に考えてプレーしていた。例えば、外野守備が歴代トップクラスと評価されるのは身体能力や才能だけでなく、データなど状況判断をしっかりしていたから。そういった確かな野球のベースがあるのに加え、誰もを楽しませる明るい性格もある。気に入ったグラブを手入れして長年使い続けるような野球に対する真摯な姿勢もある。良い手本、指導者になるはずです」(日本ハム球団関係者)
一時期は野球の現場を離れていたが、昨年は12球団合同トライアウトに参加。結果的にオファーを出す球団はなく、球界復帰は断念したがその挑戦は大きな話題となった。また最近は野球関連のイベントなどに出席することもあり、再び情熱が湧いてきたという声が聞かれる。