──コロナ禍で女性や若者の自殺が増えています。なかでも非正規雇用の女性が苦しい状況に追い込まれています。
連合の組合員も、非正規雇用が増えています。「なんでも労働相談ホットライン」にご相談をいただいた方たちの問題解決をしながら、組織化もやってきました。さらにコミュニケーションをとって、運動に反映させることが重要だと思っています。また、コロナ禍の課題についても、対策本部を設置し、取り組んできました。
──今月19日に衆議院選挙が公示されました。連合は7月に立憲民主党、国民民主党とそれぞれ政策協定を結びましたが、衆院選はどう対応していきますか。
まず連合組合員が政治に関心を持ち、投票に行ってもらうことから始めないといけません。なかなか職場の中で政治の話をすることもないと思うのですが、自分たちの将来を決めるとても大事なことなので、そこをうまくみなさんに届けられるかということですね。
■自民党とは“是々非々”
──就任会見では、共産党との選挙協力をする立憲民主党に対し、「共産党との閣外協力はあり得ない」と述べていました。共産党は非正規雇用の人たちへの待遇改善などで同じ方向を向いていると思いますが。
戦後の労働運動の歴史のなかで対立してきた背景がありますので、相いれない部分が残っています。連合の運動は、あくまでも「中道の精神」です。
──岸田文雄首相が議長を務める「新しい資本主義実現会議」のメンバーの一人になりました。連合は自民党と、どうつきあっていくのでしょうか。
そこはこれから考えていきたいと思います。まだ直接お話もしていないので、それについては是々非々になると思います。
(構成/編集部・深澤友紀)
※AERA 2021年11月1日号より抜粋