きゃりーぱみゅぱみゅさん(右)と林真理子さん [撮影/写真部・戸嶋日菜乃、ヘアメイク/カワムラノゾミ] 
きゃりーぱみゅぱみゅさん(右)と林真理子さん [撮影/写真部・戸嶋日菜乃、ヘアメイク/カワムラノゾミ] 

林:「♪ドドンパッ! ドドンパッ!」っていう歌(「東京ドドンパ娘」1961年)があって、渡辺マリさんという方が歌って大ヒットしたんです。きゃりーさんの「どどんぱ」って、(歌詞カードを見て)「つくちーつくちーつくちー」とか、「どんちどんちどどんち」とか、意味不明の言葉が並んでて、衝撃的でした。意味不明で聴かせちゃう歌って、今までなかったもん。「夜明けのスキャット」ぐらい。ちょっと古すぎるか(笑)。

きゃりー:言葉遊びみたいな。

林:そうそう。「キャンディーレーサー」という曲も、きゃりーさんの「Caaaaandy racerrrrrr」って、かわいいけど呪いのような、機械音みたいな声が聞こえて、最新の進化系の音楽だと思いました。

きゃりー:私もレコーディングしながらそう思いましたし、「令和の東京」感がある楽曲だなって思いました。

林:なるほど。いい言葉ですね。私、ついこの前、ジュリーのコンサートに行ったんです。「TOKIO」という曲で「♪スーパーシティが舞い上がる」って歌詞を聴いて、「そうか、このとき東京はスーパーシティだったのか」とすごく感慨深かったですよ。今はあのころより日本の国力が下がっているので、この曲でぜひ東京を励ましてほしいなと思います。

きゃりー:頑張りたいです。

林:来年は全国ツアーがあるんですよね。(1月16日神奈川県厚木市文化会館~7月18日長崎県アルカスSASEBO)

きゃりー:はい。チケット販売も始まってますけど、コロナが収束してないのに「ライブやるよ! 会いに来てね」とは言い切れなくて、「私がみんなに会いに行くね」って伝えてます。

林:ファンの人はうれしいですね。

きゃりー:気づいてくれるかわからないですけど、そう心がけてます。

林:きゃりーさんは、ステージのお洋服とか後ろの舞台装置とかも自分で考えるんですか。

きゃりー:ライブやミュージックビデオのテーマは、「今回はこんなふうにしたいです」と提案をします。でも、私も詳しくはないので、たとえばメイクさんやスタイリストさんにイメージをしっかり伝えて、プロの方と一緒に話しながらつくっていく形ですね。絵に描きやすいか、コスプレしてもらえるか、キャッチーかどうかを常に考えてます。その先に、真理子さんにコスプレしてもらえた、ということがあるんだと思います。

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