SBIは「第四のメガバンク構想」を掲げるものの、新生銀行が抱える約3490億円の公的資金返済の具体的な道筋は示していない。前出の古賀氏は警鐘をこう鳴らす。
「金融の世界も原発の世界と構造が似ています。電力も金融も規制が多く監督官庁が力を持っていますが、天下りを企業が受け入れることによってミイラ取りがミイラになってしまう。SBIがこうしてうまく立ち回ると他の金融業者も天下りを受け入れないと思うでしょう。政府は天下り規制の強化に踏み込むべきです」
SBIホールディングスは19人の「天下り人脈」に対するAERAdot.の取材に対し、こう回答した。
「SBIグループでは事業拡大に伴い年間100名を大きく超えるキャリア(中途)採用を実施しており、その前職は様々であります。ご質問の金融当局出身者に関しましても、他のキャリア採用者と同様に、それぞれの経験や能力、人間性等に鑑み、(中略)採用しているものであり、特段の意図があるわけではございません」(コーポレート・コミュニケーション部)
(AERAdot.取材班)