1時間でラーメンを35杯食べる人間がこの世にいるのをご存じだろうか。フードファイターのMAX鈴木(41)だ。テレビ東京が定期的に放送する人気シリーズ「大食い王決定戦」で2015年にデビューすると、それまで絶対王者だったジャイアント白田の記録を塗り替え、新人にして初優勝、一気に注目を浴びた。その後、17、20年大会でも優勝し、2015年に開設したYouTubeチャンネルの登録者数は60万人を超える(2021年12月時点)。数年で日本最強のフードファイターの座にまで上り詰めた鈴木だったが、ギャンブルに明け暮れ借金は数百万、女性関係も派手で家もない、そんな状態が数年続いたドン底の時代があったという。なぜ、鈴木はフードファイターとして成功できたのか。本人がAERA dot.のインタビューに応じた。
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――大食いに目覚めたきっかけを教えてください。
僕が大食いに目覚めたのは2014年です。きっかけは大食いアイドル・もえあずちゃん(もえのあずき)。当時、僕は彼女の大ファンだったので、定期的にブログを覗いていたんです。すると、彼女がいろんなお店の大食いメニューにチャレンジしていたので、興味が湧いたんです。あるお店では、チャレンジの成功失敗に関わらず、顔写真を店内に貼ってくれるということだったので、「もしチャレンジしたら、もえあずちゃんの写真の横に自分の写真が貼られるかもしれない」という期待もありました。ちなみに、初めて僕がチャレンジしたのは「油そば特盛4杯2.8キロ」。チャレンジしてみると、意外と簡単にペロリと食べることができました。これには自分でも驚きました。それまで自分が大食いだなんて一度も思ったことありませんでしたから。大食いって成功すると、周囲の人たちがめちゃくちゃ褒めてくれるんです。「君!すごいね!」って。それまでの僕は、借金まみれで、夢も希望もない生活を送っていたので、人に褒められるのが嬉しくてたまらなかったんです。それから、いろんな大食いメニューを探して、チャレンジするような生活になりました。