この物販において、YouTubeよりもユーザーが商品を購買しやすいプラットフォームがInstagramです。YouTube用に制作した動画を、Instagram用に作り直して投稿し、さらにブログやショップのサイトにつないでいくというビジネスもあります。ブランドや商品(バックエンド)がある企業や個人が参入する割合も増えていますが、YouTuberの中には、ヒカルさんやゆうこすさんのように、自分の商品やブランドをプロデュースして物販のビジネスを強くする方々もいます。物販のブーストをかけると、収益の桁が1つ上がるくらいに稼げます。

 また、物販の変化系とも呼べるのが、会員ビジネスです。DaiGoさんやオリエンタルラジオの中田敦彦さんが運営するようなオンラインサロンが代表的です。ユーザーが月々の利用料や会費を支払う形式で、メルマガやファンクラブもこの形式の会員ビジネスです。安定的な収益を見込める上に、会員数が増えるだけ収益は上がります。

 丸の内OLレイナさんはYouTubeの動画には広告をつけず、動画はあくまでもブログへの導線です。無料のコンテンツと有料のコンテンツを配信しており、月額3000円の会員サイトは会員数2万人を超えています。彼女は年商5億円ほど稼いでいるそうです。このように、YouTuberの収益は単純な広告収益だけでは測れません。1000人しか登録者数がいないチャンネルでも、その中の5%つまり50人が1万円ずつその人のモノを購入したり、スパチャをして入れば月50万円稼ぐことが可能です。登録者数が1000人未満の場合、YouTubeの広告収益化の条件に届かない規模のチャンネルで、収益を発生させていることになります。YouTuberの稼ぎ方は多様化しており、いずれにせよ動画による訴求の強さを反映しています。この経済圏が拡大しているうちは、YouTubeというプラットフォームはまだしも、動画がオワコンになる流れは、なかなか来ないと思われます。

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