■3位:ディエゴ・ピトゥカ(鹿島)
1992年8月15日生まれ。名門サントスの主力として活躍していたブラジル人MF。新型コロナウイルス感染症の影響で来日が4月2日までズレ込んだが、同18日にチームに合流して以降は確かな実力を見せ付け、5月末の第16節からレオ・シルバ、8月末の第26節から三竿健斗と相棒を変えながらダブルボランチの一角に定着。確かな技術と高精度の左足を持ち、懐の深いボールキープと洗練されたパスワークで攻撃を活性化。前線に持ち上がるドリブルも秀逸だった。今季J1リーグ26試合(1925分)出場2得点3アシスト。守備でも豊富な運動力と球際の強さを見せて「戦う姿」を見せ続けた男は、勝利のためには必要不可欠なプレイヤーだった。
■2位:エウベル(横浜FM)
1992年5月27日生まれ。ブラジル国内で実績を積んできた快速ウインガー。3月10日の第3節・福岡戦での初のスタメンからマスカット監督率いるチームのスピーディーな攻撃にすぐさま順応すると、4月3日の第7節・湘南戦で前田大然の落としをダイレクトボレーでゴールに叩き込んでJ初ゴール。その後も自慢のスピードで幾度となく高速カウンターを発動し、7月10日の第22節・福岡戦では右サイドからオナイウ阿道へピンポイントクロスでゴールを演出。多くのチャンスを作り出し、今季J1リーグ戦37試合(2548分)出場で5得点6アシスト。第2節から全試合(スタメン32試合)に出場したフル稼働ぶりも評価したい。
■1位:キャスパー・ユンカー(浦和)
1994年3月5日生まれ。デンマーク出身の左利きストライカー。入国後の隔離期間を経て4月26日にチームに合流。昨季ノルウェーリーグで得点王(25試合27得点)に輝いた勢いのまま、5月5日のルヴァン杯・柏戦で来日初ゴールを決めると、リーグ戦でも初先発した同9日の第13節・仙台戦から、G大阪、神戸、広島と4戦連発での5得点。6月20日の第18節・湘南戦でも2得点を決め、この時点で公式戦10戦10発の大暴れ。タイミングの良い裏への抜け出しから多彩なシュートパターンを持ち、優れた洞察力と抜群のポジショニングでゴールを量産。中盤の組み立てにも積極的に関わり、戦術眼の高さも見せた。シーズン終盤の離脱が悔やまれるが、J1リーグ戦21試合(1302分)出場9得点1アシスト。その数字以上に、ピッチ内外での“美しさ”でサポーターの心を掴み、「神様仏様ユンカー様」と崇められた。さらなる爆発を、来季は期待したい。
※「ワースト5」の記事はこちら→【Jリーグ新助っ人ワースト5】“前評判”と全然違う…期待を裏切った選手たち