ハリウッドを代表する俳優ジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツ共演の映画「チケット・トゥ・パラダイス」が公開される。メガホンを取ったのは「マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー」などで知られるオル・パーカー監督だ。
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クルーニーとロバーツが演じるのは、結婚後5年で離婚した元夫婦。弁護士の卵である一人娘のリリーが、卒業旅行先のバリ島で出会った青年と結婚すると宣言。自分たちと同じような失敗をしてほしくないと望む二人は、娘を改心させるためバリ島へと飛ぶのだが──という物語。
クルーニーは会見で、「ジュリアと初めて会ったのは『オーシャンズ11』のときで。スティーブン・ソダーバーグ監督とのミーティングで、床に座って冗談を飛ばしたのが始まり。以後長い付き合いで友達と仕事をするのは楽しい」と話し、和やかな撮影時の雰囲気を彷彿とさせた。
──離婚カップルと娘の関係などをテーマにしたコメディーの発想はどこから?
「新型コロナのパンデミックのときに脚本を書いたんだ。生活はすっかり変わり、それまで考えていたテーマが重要ではなくなったと感じた。もっと楽観的な脚本を書こう、と思ったんだよ。いつかまた映画館に行ける日がきたら、皆と一緒に笑えるような映画を観てほしいと感じた。案が浮かんだ瞬間から、両親役にはジョージとジュリアしかいないと思ったんだ」
──ハリウッドの大物二人への出演交渉は大変だったのではありませんか?
「驚くことに、思ったよりずっと簡単だったんだ。普通、二人のキャストを獲得するためには、最初の一人に声をかけ、相手役の名前をいくつか挙げてみる、という方法を取る。しかし今回は同時に両方に手紙を書き、二人をカップルと想定して声をかけて説明したんだ。つまり一人が断れば、両方断ることになる。ノーの可能性も高かったんだが、幸運にも二人からOKが出た」
■彼らの関係はリアルだから
──ジョージとジュリアは何度もカップル役で共演していますね。
「『オーシャンズ』ではジュリアがジョージの元ガールフレンド役を演じている。でもスクリーン上で二人は正式に結婚したことはないんだ、今回が初めて!(笑)。二人とも長いキャリアの持ち主で、その間友人としての付き合いも長い。二人ともうまい役者であるということに加えて、スクリーンに表れる親密さが、結婚を経験したカップルを描く上で大いに役に立つと思っていた。彼らの関係はフェイクではなく、リアルだから」