47歳で当選8回。新代表になり多忙を極める毎日。帰宅して部屋着に着替えたときにほっとすると話していた/12月16日、立憲民主党本部(撮影/今村拓馬)
47歳で当選8回。新代表になり多忙を極める毎日。帰宅して部屋着に着替えたときにほっとすると話していた/12月16日、立憲民主党本部(撮影/今村拓馬)

 立憲民主党の新代表に選出された泉健太氏。どう党内をまとめ、野党第1党の党首として与党とどう対峙するのか。AERA 2021年12月27日号で、就任直後の率直な考えを聞いた。

【写真】初当選を決めて万歳する泉健太氏と母親の博子さん

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──公約通り「男女同数の執行部」を実現しました。

 どう勝つかではなく、代表になった後に何ができるかを考えながらの代表選挙でした。最初に浮かんだのが「男女同数の執行部にする」でした。立憲民主党は「ジェンダー差別の解消」を掲げ、具体的には「選択的夫婦別姓制度を早期に実現」や「各議会でのパリテ(男女同数)を目指す」と表明しています。で、あるならば、スローガンだけでなく、実態を伴わなければならない。改めて所属議員一覧を眺めると、男女同数の執行部は不可能ではない。むしろ、やすやすと達成できると確認しました。だからこそ、代表選挙の最初に明言しました。

──枝野幸男前代表が率いた旧執行部との違いは何でしょう?

 私は国民民主党から合流した組で、立憲の創業メンバーではないので、その意味での絶対的な力はありませんでしたし、枝野前代表と比べると、経験も能力もまだまだだった。旧執行部は枝野前代表が「不動の4番バッター」で、それを主軸にした体制でした。しかし、私が執行部を構成する時には先発ピッチャーから抑え、1番から8番打者、とにかくいろんなプレーヤーが輝く、いわば「チーム力」で勝負するしかないなと。

旧立憲の抜擢少ない?

 その具体的な「絵」を思い描いた時、男女同数の執行部にするしかないと思いました。できることからやると決め、その結果、今、執行役員会、常任幹事会でも意見が出るわ、出るわ。非常に活気的な議論が始まっています。

──一方、サンクチュアリに代表される旧立憲メンバーの抜擢が少ないように思えます。

 それはあまり考えたことがありません。代表選の候補者が、派閥やグループの論理にかかわらず、全員、党中枢の執行部入りですから。もし、私が1人で牛耳りたいのであれば、幹事長は私の推薦人の誰かをつけます。けれど、そうはしなかった。

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