■香川真司|フリー
セレッソ大阪、ドルトムント、マンチェスター・ユナイテッド、そして日本代表でファンを大いに魅了してきた香川真司。しかし2020年、憧れ続けたスペインでの1年目を終えた後、レアル・サラゴサでまさかの契約解除の憂き目に。そして2021年に契約を結んだギリシャの名門PAOKでも不遇の時間を過ごした後、今季はわずか1試合の出場にとどまり、12月18日に契約解除に至っている。
これにより、1月に新天地を探すことは確実となった。EU圏外枠等の関係や新型コロナウイルス禍によるサッカー界全体の収入減により、ヨーロッパでプレーを続ける可能性は低いだろう。以前から噂のあるアメリカ挑戦、ワールドカップに向けて熱の高まるカタール、そして始まりの地であるJリーグ復帰が可能性の高い選択肢となる。
世界の舞台で類稀なる才能を見せ、彼にしか出せないボールでスタンドを沸かせてきた香川真司。32歳となった今、キャリアの大きな分岐点に立たされた。だが、まだ32歳なのだ。ここで立ち止まってしまうのは、日本史上屈指の司令塔にふさわしくない。シーズンを通して活躍できる場に身を置き、もうひと花咲かせる時間は十分にある。今後数週間のうちに大きな動きがあるかもしれない。
(文・三上凌平)