2023年にさらなる進化を遂げ、世界に新たな価値や感動を生み出すのは誰なのか。10ジャンルにおいて、その人自身も注目を浴びる専門家が、目が離せないという各10人の名前を挙げた。モテクリエイター・実業家のゆうこすさんがインフルエンサーの注目10人をピックアップ。AERA2023年1月2-9日合併号の記事を紹介する。
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共感を呼び起こして人を動かすのが、インフルエンサーの役割の一つ。ファッションやコスメ、音楽、ライフスタイルとジャンルは様々ですが、誰かの行動の動機となっていることが共通点です。それが、コロナ禍は行動制限もあり、インフルエンサーにとってはインフルエンスしにくい年でした。
さらに、SNS市場ではTikTokが急拡大。インスタグラムなら写真だけ、ユーチューブなら動画だけというのが主流でしたが、ライブ配信が当たり前に。2022年はインフルエンサーにとって怒濤の入れ替わり時期で、「生配信力」の強い人が勝つ時代が始まりました。
CGキャラクターを用いたバーチャルユーチューバーが割拠する「VTube」業界でどんでん返しを巻き起こしているのは、壱百満天原(ひゃくまんてんばら)サロメちゃん。お嬢様に憧れる一般人で、「~ですわ」といった口調で喋りながら、ほぼ毎日ゲーム配信をしています。ホラーゲーム「バイオハザード」の実況が特に面白く、チャット欄には「お嬢様、さすがですわ~」と口調を真似したコメントがあふれている。初配信日からわずか14日で登録者数が100万人を突破したことでも、話題になりました。
流行(はや)りの楽曲を歌い、動画投稿する超学生さんも目が離せません。投稿のスピード感はもちろん、クオリティーが桁違いにすごい。声質も素敵ですし、「歌ってみた」界隈では次に絶対来ると言われています。選曲も神がかっていて、08年頃にニコニコ動画で大ヒットした「初音ミクの消失」から、米津玄師さんが22年にリリースした「KICK BACK」までカバーする幅広さ。超学生さんも、歌だけでなく配信でもファンとコミュニケーションをとっています。
アパレル分野では、ナチュラル系の暮らしを発信するユーチューバーのゆべしちゃんが大注目。登録者数はまだ8万人ほどですが、動画を上げれば1カ月で40万再生を超える人気ぶり。毎日21時からインスタライブをしていて、コアなファンがとても多いんです。「下北沢おさんぽvlog」は真似したくなるし、彼女が紹介するコスメやファッションは必ず売れる。コロナ禍が落ち着き、生活を豊かにしようという流れのなかで、ゆべしちゃんのようなナチュラルな暮らしを紹介する人は絶対に人気が出ると思います。