芸人、ミュージシャン、俳優、文筆家……。さまざまな顔を持つマキタスポーツさん。俳優として注目されたのは、10年前の映画「苦役列車」でブルーリボン賞新人賞を受賞したことがきっかけだった。42歳で世間にその名が知れ渡った利点とは。
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遅咲きのマキタさんは、後輩芸人から将来のことを相談されるたびに、「売れるなら、若いうちのほうがいいぞ」と言ってしまう。いろいろなことに挑戦しながら、失敗が許されるのも、若いときの特権だと思うからだ。
「芸能の世界に生きている人間は、取りも直さず“売れる”ことを目指すわけだから。早く売れるに越したことはない。失敗するにも、反抗するにも、体力がいるんですから。おじさんになると、反抗心も問題意識もないわけじゃないけど、何にせよ面倒くさい。台本をもらって、引っかかることがあっても、そこで話し合うのが面倒になってくる。フハハハハ。体力がないから面倒とか失敗を恐れるようになるんです」