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向こう2週間、注意・警戒が必要なのは前線による雨だけではありませんが、29日(日)から30日(月)は梅雨前線の北上で、九州は大雨の恐れがあります。ベンガル湾の南西モンスーンは、しっかりとした雲を発生させており、日本に指向しています。九州・四国・本州の梅雨も近いといえるでしょう。

あす27日は東北の太平洋側は局地的に大雨 28日は北海道は雨や雷雨

あす27日は、上空にこの時期としては強い寒気を伴った低気圧、いわゆる寒冷渦が日本海に進む見込みです。本州付近は、南から暖かく湿った空気が流れ込み、気圧の谷が通過するでしょう。このため、本州や北海道付近は、大気の状態が非常に不安定になります。近畿から北海道を中心に雨や雷雨で、風も強めに吹くでしょう。激しい雨が降る時間があり、特に東北の太平洋側では、局地的に大雨になる恐れがあります。昼過ぎから夜遅くは警報級の大雨になる可能性もあります。土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒してください。雷雲の周辺では、竜巻などの突風が発生することがあります。発達した積乱雲が近づく兆しがあるときは、直ちに建物の中など、安全な場所に移動してください。

28日は、寒冷渦は北日本付近を通過する見込みです。本州付近は高気圧に覆われるでしょう。晴れる所が多いですが、北海道や東北北部を中心に雨雲がかかり、雷が鳴ることもある見込みです。

梅雨前線は、27日から28日にかけて、沖縄から日本の南に停滞するでしょう。沖縄は、雨が降る見込みです。雷が鳴り、雨脚が強まることもあるでしょう。

29日~31日 梅雨前線が北上 特に29日~30日は九州では大雨の恐れ

沖縄に停滞している前線は、29日は九州付近、30日から31日は本州付近まで北上する見込みです。前線に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込むでしょう。九州から近畿を中心に雨が降る見込みです。特に九州では、29日から30日は、線状に雨雲が形成されるパターンで、大雨の恐れがあります。

6月1日~6月2日 前線は一旦南下 再び寒冷渦が通過

6月1日は、前線は一旦南へ下がるでしょう。寒冷渦が、再び大陸から日本付近に進み、1日から2日ごろにかけて、本州付近を通過する見込みです。上空の寒気の強さは、27日ごろに流れ込む寒気より強いと予想している資料もあります。広く大気の状態が不安定になり、あちらこちらで雨や雷雨になるでしょう。

前線の南北の動きは、予報に大きな幅があります。今のところの資料では、2日に本州付近に北上する可能性もありますが、北からの寒気に抑えられ、前線は日本の南に停滞することもあるでしょう。

6月3日~8日 梅雨前線の動向は?

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6月3日から8日、この期間は、日本付近は気圧の谷の影響を受けやすい見込みです。前線は本州の南に停滞しやすいでしょう。この期間に、前線が本州付近まで北上し、広く雨が降る可能性もあります。その一方で、寒冷渦の通過で、広い範囲のあちらこちらで雨や雷雨になることも考えられます。

梅雨入り なぜ発表しているの?(気象庁)

梅雨期は大雨による災害が発生しやすく、曇りや雨の日が多くなって、日々の生活などにも様々な影響を与えることから社会的にも関心が高い時期でもあります。このため、気象庁は現在までの天候経過と一週間先までの見通しをもとに、梅雨入りの速報を発表しています。

本州でも梅雨は確実に近づいている

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6月の初めは、太平洋高気圧の北への張り出しが、当初の予想ほど強まらないと予想する資料もあり、前線の南北の動きは、例年同様に予想が難しくなっています。ただ、ベンガル湾の南西モンスーンは、しっかりとした雲を発生させており、インドシナ半島から日本に指向しています。インド気象局の25日の資料では、南西モンスーンは、例年と大きく変わらず北上しています。
日本付近では、向こう2週間で、梅雨前線が九州や本州付近まで北上するタイミングがあります。特に29日から30日の前線の北上では、九州では大雨に対して注意・警戒が必要で、四国・本州でも梅雨は確実に近づいているといえるでしょう。

今年の梅雨は、6月中旬以降、太平洋高気圧の北への張り出しが、平年より強くなるため、例年より早い6月下旬ごろから梅雨の最盛期・末期のような大雨になる可能性もあります。排水溝の掃除をして、家の周りの水はけをよくしておくなど、梅雨支度は早めに行っておきましょう。