料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「きな粉と抹茶のわらび餅」。
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残暑厳しい季節に涼を呼ぶ、わらび餅。作りたてのおいしさは格別。ご来客のおもてなしにもおすすめですよ。
粉にはいろんな種類がありますが、わらびの根のでんぷんだけで作る本わらび粉は貴重な上物で、コシの強い、黒っぽいお餅に。今回はもう少し気軽に、本わらび粉にれんこんでんぷんなどをブレンドしたものを使いました。
では、生地を作っていきましょう。鍋にわらび粉と砂糖を入れ、水を加えて混ぜます。これを中火にかけ、ヘラで混ぜ合わせていきます。徐々に生地が固まってくるので、焦げないように鍋底から絶えず混ぜ合わせるのがコツ。粘りと透明感が出てきたら弱火にし、さらにねり上げてから火を止めます。
ちょっと力が必要ですが、ここでよくねることで弾力が出て、ぷるぷるの食感に。あとは生地をスプーンですくって、氷水に落として冷やせば完成です。
器に盛り付け、きな粉や抹茶をふってどうぞ。甘党の方は黒蜜をかけてもおいしいですよ。
(構成/沖村かなみ)
■きな粉と抹茶のわらび餅
【材料(作りやすい分量)】わらび粉100g、砂糖50g、水500ml、きな粉・抹茶・黒蜜各適量
【作り方】(1)鍋にわらび粉、砂糖を入れ、水を加えてよく混ぜる。(2)(1)の鍋を中火にかけ、絶えずヘラで鍋底から混ぜ合わせる。生地に粘りと透明感が出てきたら弱火にしてねり上げ、火を止める。(3)ボウルに氷水をはり、水でぬらしたスプーンで(2)をすくって氷水に落とし、冷やす。(4)(3)の水を切って器に盛り付け、好みに合わせて、きな粉や抹茶、黒蜜をかける。
【ワンポイントアドバイス】中火で絶えず鍋底から混ぜ合わせ、粘りと透明感が出たら弱火にしてねり上げる。
ねり上がった生地を氷水に落とす際、ぬれたスプーンですくうと落としやすい。
※週刊朝日 2022年9月2日号