なぜニセの警告表示が出たのか
サポート詐欺は、引っかからなければどうということはない。しかし、大きな音が鳴ったり、画面が乗っ取られたりすれば、慌てるのも仕方ない。マウスもキーも使えなくなるので、面倒は面倒だ。
どんなことをすると、サポート詐欺にひっかかる可能性が上がるのか、続いて、かかった場合はどのようにリカバリーすればいいかを見ていこう。こうなる前に、Aさんは何をしたのだろうか?
こんな「許可」を求める画面に出合ったことはないだろうか。出所の不確かなフリーソフトをダウンロードしようとしたり、アングラなコンテンツを探したりしたときなどに出合う確率が高いと思われる。
一見、ロボットか人間かを判定する目的のために表示されているようだが、そうではない。「通知」と呼ばれるWebブラウザの表示機能の一つをONにする許可を求めてきている画面だ。この機能がONになっていると、そのサイトを訪れたユーザーに対して「新着記事のお知らせ」「プレゼントのお知らせ」などさまざまなお知らせを任意のタイミングで表示できるようになる。一般的には親切な機能なのだが、悪意のサイトもこれを求めてくるのだ。
何のために許可を求めるのかというと、それはニセの通知を表示するため。例えば、
「ウイルスがブロックされました!クリックしてすぐに削除して下さい」
「警告! PayPalはもう使えません!」
という具合に、怪しい通知を出せるよう、ユーザーに許可を求めてくる。