この先、各地で気温の高い状態が続き、季節の歩みが駆け足となりそうです。東北から九州では花粉が大量に飛ぶ見込みで、日本海側を中心に雪の残る所では融雪災害の恐れもあります。この先、2週間の天気と気温の傾向です。
前半(5日~11日)は暖気流入 関東から西は連日20℃前後
この先、本州付近は高気圧に覆われる日が多くなるでしょう。
あす5日(日)~あさって6日(月)は、関東で雨が降るほかは晴れそうです。7日(火)以降も晴れる所がほとんどで、10日(金)頃に予想される東海や近畿の雨も長く降ることはなく一時的でしょう。花粉や乾燥が落ち着く気配はありません。
季節先取りの暖気が流れ込むため、各地とも気温の高い状態が続きます。特に8日(水)頃からは、関東~九州では日中20℃くらいまで上がる日が続くでしょう。北海道もこの時期としては暖かく、8日(水)頃と10日(金)頃には雪ではなく雨が降る見込みです。
後半(12日~17日)も高温傾向 天気は周期変化
次にまとまった雨が降るのは、13日(月)~14日(火)頃となりそうです。低気圧や前線の影響で、局地的に降り方が強まる可能性もあります。引き続き暖かい空気が流れ込むため、北海道や東北も雨の所が多く、雪解けが進みそうです。
15日(水)~16日(木)頃は、再び高気圧に覆われて、晴れる所がほとんどです。一時的に寒気が流れ込んで、各地とも風が冷たく感じられるかもしれません。
17日(金)頃には再び低気圧や前線の影響を受けて、広い範囲で雨が降るでしょう。
東北から九州 花粉の大量飛散収まらず
各地で高温傾向が続くため、花粉も大量に飛ぶ予想です。既にピークを迎えている九州~関東に加えて、東北でも「非常に多い」予想が出ています。
晴れていても洗濯物を部屋干ししたり、家に入る前に服に付いた花粉を払い落すなど、この先も万全な対策が欠かせません。
各地、スギ花粉がほとんどですが、関東や九州などでは一部でヒノキの花粉も交じり始めているようです。ヒノキ花粉に敏感な方もそろそろ本格的な対策が必要です。
雪の残る地域は融雪災害の恐れ
暖かさが続くことで、積雪が多く残る所では、雪解けによる災害が発生する恐れがあります。次の3つのことに注意が必要です。
①雪解けによって「全層なだれ」が発生しやすくなります。山に積もった雪が全て滑り落ちる現象で、気温の上昇や雨の後などに多く発生します。過去になだれが発生した斜面や積雪に亀裂が入っている所では、特に注意が必要です。
②雪解けにより大量の水分が地面に浸み込むことで地盤が緩み、「土砂災害」が発生することがあります。山間部や急な傾斜地では、特に注意が必要です。
③道路に積雪が残っている状態で、気温が上昇したり、雨が降ったりすると、「冠水」のおそれがあります。路肩に集められた雪によって排水が悪くなったり、雪の塊が排水溝を塞いだりしてしまうことがあるためです。積雪の残る道路では、たとえ大雨でなくても、道路の冠水に十分ご注意ください。
このほか屋根からの落雪も多くなるため、屋根の上の雪下ろしや軒先で作業する際は注意が必要です。