コロナ禍を経験して、生活の変化はとくになかったが、仕事に対して少しだけ意識が変わった。

「自分は本当に仕事を通してだけ、社会と関わりを持てていたんだなぁってことは、よくわかりました。だから、少しだけど仕事を大事に思う気持ちが増えたかもしれないです。かと言って、何か行動が変わったわけではないんですけど。仕事をしないで家にいるとき、本当につまらなくて……。自分が積極的に人と会ったり、コミュニケーションを取ろうとするタイプじゃないので、仕事があるおかげでいろんな人と話したりできてたんだなっていうことを、再認識できました」

 食べたいものを食べて、取り立てて運動もしていないという。最後に健康法を聞くと、「気をつけているのは睡眠ぐらい」という答えが返ってきた。

「いっぱい寝てれば元気も出るし。仕事のときも『あれだけ寝たから大丈夫だろう』って思えたりする。だから、睡眠を一番大事にしているかもしれないですね。ただ、なんか最近、絶対に朝早く起きちゃうんです。それでも7時間ぐらいは寝られているのでいいかなと思うんですけど。寝つきは基本いいほうなのに、仕事で頭がいっぱいいっぱいになってるときは、寝ているのか起きているのかわからない、みたいなことが、結構ありますね(苦笑)」

(菊地陽子 構成/長沢明)

週刊朝日  2022年8月19・26日合併号より抜粋