
和田:映画って安い予算のものでも3千万、5千万、ちゃんとした映画を撮ろうと思ったら1億円以上かかるんですけど、コロナ以降お客があんまり入らないから、出資者が集まらないんです。でも、何とか集めます、頑張って。アメリカみたいに監督がたくさんお金がもらえる時代になってほしいし、日本っていまだに映画監督に著作権がないですからね。少し時代が変わってほしいです。日本の文化庁が映画製作に出している補助金が全部で3億9千万円なんです。韓国は400億なんですよ。
林:韓国の100分の1ですか。
和田:「ドライブ・マイ・カー」がアカデミー賞をとったといっても国際長編映画賞でしょう。韓国はメインの作品賞とか監督賞ですからね。日本政府ももう少し文化に理解を示してほしいなと思いますね。
林:都倉俊一文化庁長官、ここにも出ていただきましたけど、長官にぜひ直訴していただきたいと思います。和田先生はすごいワインマニアでいらっしゃるけど、あの方もワインがお好きで。
和田:じゃあ、僕もワインを持って都倉さんに……。贈収賄になるのかな(笑)。
(構成/本誌・唐澤俊介 編集協力/一木俊雄)
※週刊朝日 2022年8月19・26日合併号より抜粋