和田秀樹(わだ・ひでき)/ 1960年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒。精神科医。同大医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、現在、和田秀樹こころと体のクリニック院長。30年以上、高齢者医療の現場に携わる。『80歳の壁』『70歳が老化の分かれ道』など著書多数。また、映画監督としても活躍し、「受験のシンデレラ」や「東京ワイン会ピープル」などでメガホンを取った。教育分野の論客としても活躍している。(撮影/写真映像部・高橋奈緒)
和田秀樹(わだ・ひでき)/ 1960年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒。精神科医。同大医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、現在、和田秀樹こころと体のクリニック院長。30年以上、高齢者医療の現場に携わる。『80歳の壁』『70歳が老化の分かれ道』など著書多数。また、映画監督としても活躍し、「受験のシンデレラ」や「東京ワイン会ピープル」などでメガホンを取った。教育分野の論客としても活躍している。(撮影/写真映像部・高橋奈緒)

和田:映画って安い予算のものでも3千万、5千万、ちゃんとした映画を撮ろうと思ったら1億円以上かかるんですけど、コロナ以降お客があんまり入らないから、出資者が集まらないんです。でも、何とか集めます、頑張って。アメリカみたいに監督がたくさんお金がもらえる時代になってほしいし、日本っていまだに映画監督に著作権がないですからね。少し時代が変わってほしいです。日本の文化庁が映画製作に出している補助金が全部で3億9千万円なんです。韓国は400億なんですよ。

林:韓国の100分の1ですか。

和田:「ドライブ・マイ・カー」がアカデミー賞をとったといっても国際長編映画賞でしょう。韓国はメインの作品賞とか監督賞ですからね。日本政府ももう少し文化に理解を示してほしいなと思いますね。

林:都倉俊一文化庁長官、ここにも出ていただきましたけど、長官にぜひ直訴していただきたいと思います。和田先生はすごいワインマニアでいらっしゃるけど、あの方もワインがお好きで。

和田:じゃあ、僕もワインを持って都倉さんに……。贈収賄になるのかな(笑)。

(構成/本誌・唐澤俊介 編集協力/一木俊雄)

週刊朝日  2022年8月19・26日合併号より抜粋