
8月11日公開の映画「TANG タング」に主演する二宮和也さん。VFXで作りこまれた映像の中でロボットと初共演した映画や、自身のYouTubeチャンネルについて語った。AERA 2022年8月15-22日合併号から。
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「年齢を言っても驚かれるだけだから」
本誌表紙フォトグラファー、蜷川実花の「いつ会っても全然変わらないね」の声に、そうボヤいてみせて、照れたように微笑んだ。
彼がまとう若々しさは、常に時代を読み、臆さず挑み続ける姿勢がもたらすものかもしれない。
昨年、自身が開設した公式YouTubeチャンネル「ジャにのちゃんねる」が大ブレイクした。二宮が厳選した仲良しの後輩メンバーと共に、どこか手作り感のある、彼らのリラックスした素の表情がわかる動画を投稿している。チャンネル登録者数は337万人を突破した。一方、今年の誕生日には、ファンクラブ限定で初のカバーソロアルバムを発売。挑戦も精力的に続けている。
「物事に対して熱量を持って楽しんでいる人が注目され、好まれる時代だと思います。『もうトシだし、いいよ』だと淘汰されかねないけど、幸い、僕の周りには知りたいことを的確に教えてくれる有識者がいる。動画編集もそうですが、面白がりながら覚えていける環境があった」
8月11日公開の映画「TANG タング」では、初めてのファンタジー作品に挑む。
二宮演じる人生迷走中のダメ男が、迷子のロボット、タングと冒険に出る感動物語だが、「子どもだけじゃなくて、大人にも刺さる話」だと胸を張る。
「ゼロから1を生み出すんじゃなくて、壊れたものをちゃんと直して、スタート地点に戻るような話だと僕は思っています。頑張りすぎなくても、失敗しても、必ずゼロには戻れる。それが伝わったらうれしいですね。眩しすぎない、熱すぎなくてあたたかい、いい映画になったと思います」

(ライター・大道絵里子)
※AERA 2022年8月15-22日合併号