グーパー運動とペットボトル運動は毎日交代で続けるといい。瓶詰やペットボトルのふたが簡単に開けられるようになるという。
次は、腕立て伏せならぬ、壁立て伏せと、指立て伏せ。腹筋と背筋を鍛えることができるという。壁や樹木などから70センチほど離れて立ち、腕を肩の高さに上げて前に伸ばし、手をハの字にして壁につく。体重を利用して、ひじをゆっくり曲げて頭を壁に近づける。ゆっくりと腕を伸ばして元に戻る。これを10回繰り返す。壁から離れて立つ距離を70センチ以上にすると、さらに筋力を強化できるという。
壁立て伏せは、手のひらをハの字にして壁にべったりとつける。一方、指立て伏せでは、指を立てて、指先だけ壁につくようにする。壁立て伏せと同じように繰り返す。
「少し指を立てることで、握力も強化できる」(同)
鎌田さんの腹囲を9センチ縮ませる効果があったのが腹筋を鍛える運動で、おなかひっこめ歩き。
「おなかの奥の筋肉を鍛えるため、転倒防止にもなる」(同)
立った姿勢で、腕をまっすぐ上に伸ばし、手を合わせる。おなかの真ん中の筋肉と、わきの筋肉をつり上げるイメージで歩く。その際、ファッションモデルのように、腰をぷりぷりと振る。1分ぐらい歩き、その後は手を下ろして普通にゆっくり1分ほど歩き、再び、おなかひっこめ歩きで1分ほど、計3分。これを1日に2セット行う。
難易度の高い運動だが、お尻まわりの筋力、腹筋、背筋の強化になるものがある。
「簡単ブリッジやダイアゴナル・エクササイズができる人は、たとえ脳卒中になっても、その後のリハビリに成功して、歩いて退院する人が多い印象がある。介護をする人も、ものすごく楽になる」(同)
まずは、簡単ブリッジ。仰向けに寝て、両ひざを90度に曲げて立て、足裏は床につけたまま。手は自然に、床に置く。お尻を引き上げて浮かし、ひざ、お尻、胸、肩が一直線に並ぶような姿勢をとる。ゆっくりとお尻を下げ、お尻が床上5センチくらいで止める。そして再びお尻を上げて、これを10回繰り返す。