1月4日、名古屋市の日本ガイシアイスアリーナで「第19回名古屋フィギュアスケートフェスティバル」が開催された。多くの有名選手を輩出し、フィギュアスケートの聖地とも言える名古屋で、地元スケーターを中心に行われてきたアイスショー。近年は県外のスタースケーターも多く参加し、人気を集めている。
今年は、宇野昌磨、鍵山優真、坂本花織、河辺愛菜といった五輪代表選手や、ノービスながら全日本ジュニアを制した島田麻央らも出演し、ショーでの初滑りを披露。華やかな新春の一夜となった。
18日からの四大陸選手権(エストニア、タリン)に派遣が決まった三原舞依は、来場者に向けた滑走前の挨拶で「私は元気に過ごしています」とコメント。情感に満ちたスケーティングと優美なスパイラルで好調をアピールした。三原同様、四大陸選手権での活躍が期待される友野一希も、今季のエキシビションナンバー「bills」を熱演。新米サラリーマンに扮して、出場選手のサイン入りパンフレットを観客にプレゼントするなど、大いに場内を沸かせた。
最後にプログラムを披露したのは、地元出身の宇野昌磨。宇野は昨年末の全日本選手権で、練習中に右足首を負傷している。弟の樹が運営するYouTubeチャンネルよれば、氷上での練習を再開したのはショーのわずか2日ほど前。地元のファンは、「無理してファンにサービスするより、しっかり治して五輪に向かってほしい」と願っていたが、オープニングでは仲の良い友野や鍵山らと共にキレの良いダンスを見せていた。
個人演技では、これまでのブルーグレイに替え、燃え立つような赤い衣装をまとってリンクイン。今季SP「オーボエコンツェルト」を競技さながらの集中力で演じ、4回転ジャンプも2本決めた。アンコールでFS「ボレロ」の終盤を力強く舞うと、フィナーレでも4回転サルコウを着氷。年明け早々、プライベートな面の報道もあったが、影響を心配するファンの不安を自らの熱演で完全に封じ込めた。