同じ札幌には、日本が誇る天才、MF小野伸二が在籍している。1979年9月27日生まれの42歳。昨季はカップ戦も含めると計11試合(スタメン4試合)に出場して計272分間のプレー。故障離脱こそなかったが、リーグ戦に限ると4試合で計11分間のみだった。至高のテクニックに衰えはないが、体力的にフル稼働は難しい。先日は引退後も含めた札幌との「生涯契約」の報道もあったが、まだまだ現役選手として“生き残りたい”ところ。昨年は天皇杯2回戦で直接FKを決めて自身4年ぶりの公式戦ゴールをマークしており、今季はJ1リーグ戦での得点を期待。小野が今季リーグ戦でゴールネットを揺らせば、中山雅史(40歳5カ月)、三浦知良(40歳6カ月)、ジーコ(41歳3カ月)を抜くJ1歴代最年長得点記録となる。

 長谷川健太新監督のもとで新たなスタートを切る名古屋では、FW金崎夢生の動向に注目したい。1989年2月16日生まれの32歳。卓越したボールスキルと闘争心が魅力の万能ストライカーだが、2020年11月11日の広島戦で右膝前十字靱帯と外側半月板を損傷して長期離脱。昨年8月30日の清水戦で復帰したが、昨季のリーグ戦は6試合の出場で1得点のみに終わった。コンディションを万全にして臨む今季は、ジーニアスぶり健在の柿谷曜一朗のほか、フィジカルに優れた大型ストライカー・酒井宣福、ドーピング問題で今後が不透明な状況ではあるが実力十分のシュヴィルツォクらがレギュラー争いのライバル。まずは新監督の信頼を勝ち取り、再び“エースの称号”を手にすることができるか。

 同じく名古屋に所属するMF齋藤学も正念場と言える一人。1990年4月4日生まれの31歳で、2012年のロンドン五輪出場から2014年ブラジルW杯に24歳でメンバー入りした日本屈指のドリブラーだが、昨季はリーグ戦24試合出場もスタメンは6試合のみ。0得点1アシストと物足りない出来だった。チーム内には、マテウス、仙頭啓矢、阿部浩之、相馬勇紀とライバルが多いだけに、金崎同様、まずは長谷川監督の新たなチーム作りの中で自らの有効性を認めさせ、いかに“違い”を見せられるか。ゴールに直結するプレーが求められる。

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