「看病する人は1人に限定し、高齢者、基礎疾患がある人、小さな子どもは感染者に近づけないことは大前提です。感染者、非感染者とも不織布のマスクは欠かさず、感染者が触れたものをそのまま非感染者が触れないようにする。感染者とは居住スペースを分ける。部屋の換気も頻繁にしてください」(同)

 食器はできるだけ使い捨てのものにし、使用後は感染者専用のゴミ袋に入れ、袋の口をしばって捨てる。手はこまめに洗い、タオルを共有しない。歯ブラシから唾液(だえき)が付着する恐れがある歯磨き剤も、別々に。ドアノブやトイレのレバー、トイレの便座、蛇口、風呂場のシャワー、照明のスイッチは、100倍希釈した家庭用洗剤やアルコールスプレーで頻繁に消毒する。

買い置きしてよかった

「はなをかんだティッシュなどにもウイルスがついています。感染者が使用したティッシュなどは専用のゴミ袋に入れて、密閉して捨ててください」(同)

 今回、記者が痛感したのは、「買い置きしていてよかった」ということ。具体的に挙げると、不織布マスク、45リットルのゴミ袋、各種除菌グッズ、歯磨き剤、使い捨て手袋、ゴム手袋、軍手、使い捨て食器、ティッシュペーパー、トイレットペーパー、センサーが反応してハンドソープが出てくる自動ディスペンサー。そして、大きな布だ。

 今はネットスーパーがあり、食料品・日用品ともに、インターネットで注文すれば即日や翌日に配達してくれる。しかし、家庭内感染リスクをできる限り低くするには、陽性が判明した直後から、待った無しの対策が望ましい。配達を待っていたら、その間の対策が手薄になりかねないからだ。

 夫から「陽性」の電話があってから帰宅までの10分足らずで、夫の居住スペースと決めた寝室に、即座にマスク、ゴミ袋、各種除菌グッズ、手袋、ペーパー類、汗を拭ける大量のタオル、Tシャツなどを置いた。

「手を触れたところを頻繁に消毒」といっても、くつろぐ場である自宅では、そこまで神経質に消毒をする習慣がなかった。お互いうっかり触ったまま……となることは十分にあり得る。各自、居住スペースから出るときは使い捨て手袋か軍手を着ける。「マイ除菌スプレー」を持ち歩き、触れた場所に片っ端からスプレーすることにした。

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