「ゴゴスマ」(TBS系)を東海ローカルから全国の人気ワイドショーへと押し上げた看板MC、石井亮次アナウンサー。生放送ならではのトラブルやハプニングが起こったら瞬時に番組を立て直すMCならではの危機対応のテクニックを伝授してくれた。
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――ワイドショーは大きな事件が起これば、現場中継なども仕切らなければなりませんね。
石井:例えば火事の現場の生中継、今の状況はどうなんですか、煙の色が黒から白に変った意味を教えてくださいとか、はしご車が7台出てますが、どういう状況ですか、など次々と質問します。テレビをご覧の皆様が疑問に思うことは何なのか、映像を見ながら専門家の先生に教えていただきます。相手の答えに合わせ、合気道をするように応じる、瞬発力が出せるように心がけてはいます。
――番組コメンテーターの予期せぬ発言など生放送中にハプニングが起こることもあるのでは?
石井:ハプニングが起こったら、すぐフォローですよね。会話が一方へ傾いてきたら、こっちの意見もあるよとバランスを取り、天秤の役目をするのもMCの仕事です。あととんでもない問題発言があった場合は、『ちょっと待ってください、それはあなた個人の意見ですよね』『あなたのその発言は番組としては看過できない』ぐらいまでは言うようにしています。それで人間関係が悪くなってはいけないんで、終わってから『すいません、あれはちょっとこれこれこういうことなんでフォローさせてもらいました』と説明し、お詫びにいくようにしています。
――放送中のトラブルに遭遇したことは?
石井:1月中旬にゴゴスマで生放送中に音声トラブルがあったんです。あの時に僕、機材の故障なら早く復旧して欲しいなと思ってやっていたのですが、30分ぐらい復旧しなかったんです。その時にすっごい、イライラしてしまったんですよ。家に帰ってよくよく考えたら、これは失敗したなと思って、反省しました。イライラしているのは、音声がおかしくなったオンエアを見せられてる視聴者様や、それをMCのお前がイライラしてどうすんねんと。やっぱりあそこは視聴者の皆様に『すいません、今、音声トラブルです』と5分に1回ぐらい謝らなければいけませんでした。どこ向いて放送してんねんっということなんです。新型コロナウイルス、事件、事故のニュースでもゴゴスマはなぜ、この話題を視聴者様に伝えているのか、毎回、しっかり考えながらやっていこうとスタッフみんなで話しています。