役者にとどまらず、クイズ番組でも知性派として大活躍している宮崎美子さん。デビューは、熊本大学在学中に篠山紀信さんが撮影した「週刊朝日」の「女子大生シリーズ」の表紙がきっかけでした。作家・林真理子さんとの対談で、宮崎さんが当時を振り返りました。
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林:宮崎さんは週刊朝日の「女子大生シリーズ」表紙の記念すべき第1号(1980年1月25日号 撮影・篠山紀信)だったわけですけど、応募した写真を撮ったのは、当時のボーイフレンドだったんですよね。
宮崎:そうなんです。
林:これには、後日談があって、その彼とは結婚なさらなかったけど、その方のお嬢さんが「女子大生シリーズ」に応募して、表紙になったんですね。
宮崎:そうです、そうです。
林:いまそのお嬢さんは何をしてらっしゃるんですか。
宮崎:このあいだ女の子を出産して……。
林:まあ、そうなんですか。時の流れを感じますねえ。
宮崎:もう40年以上前ですから。私が表紙になったのは。
林:2年前も水着写真をお撮りになって、「やっぱりカワイイなあ」っておじさんたちの胸をキュンキュンさせてたみたいですけど、ご自分でも「まだイケるな」と思われました?
宮崎:ハハハハ、あれは篠山さんのマジックで、「このアングル!この角度! ここしかない!」というところでシャッター切ってますから、うまく撮ってくださるもんだなあと思いました(笑)。週刊朝日の表紙から40年たって、「おかげさまで何とかここまでやってきました。ありがとうございました」という気持ちになりました。
林:あの表紙からすべてが始まったんですもんね。清純で素朴なんだけど、キラッと光るものがあって。選んだ人たち、大したものだと思いますよ。
宮崎:めずらしかったんでしょうね、田舎(熊本)からぽっと出てきたから。面接のとき、お化粧してなくて、「あのリンゴのほっぺがよかった」ってあとで言われました。