カンニング竹山さん(撮影/今村拓馬)
カンニング竹山さん(撮影/今村拓馬)
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 英国はコロナ規制全廃を発表したかと思えば、いまだにまん延防止等重点措置の日本のコロナ対策。お笑い芸人・カンニング竹山さんは、こうしたコロナ対策とコロナ後は自分たちの生活がどのように元に戻っていくのか?というモヤモヤを吐露する。

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 コロナの対策も正直、何が対策としていいのかわからないですよね。

 コロナ禍でひとつ思うのは、今後、まん延防止等重点措置が解除されて、「俺、夜、酒を飲みに行くのだろうか?」。経済を回していくためには、元々酒を飲む人間なんだから、飲みに行ったほうがいいのだろうけど……。まん防の今でも、もちろんお酒は飲むには飲んでいます。大人数ではもちろん飲まないし、21時にはお店も閉まってしまうので。遅くとも22時には帰宅していて、それで事足りているんですよね。

 コロナ以前は「もうちょっと飲もう」「もう一軒行こう」で、深夜2時までとか、若い頃はそれこそ朝まで飲んだりしていました。それが、コロナ禍になって1杯飲んで、21時とか22時に帰宅で十分。それで、次の日はスッキリと仕事に行けたり、早起きする生活が続いていった。そうすると、その生活自体が心地よいとなっているんですよね。

 となると、コロナ後の世界を考えた時に、飲みの習慣もそうですが、どうやって、コロナ以前の生活に戻っていくのか。どういうことになるんだろうというのがあまり想像つかない。

 もう、コロナ禍で2年も経ってしまうと、「ずっとリモートでいいや」という人も中にはいると思うんですよね。普段の生活の中で、旅行できない、カラオケに大勢で行かれない、何軒も飲み歩けないくらいで、考えるとそんなに制限されていることもないし、その制限された生活にも慣れてしまった。

 一方、飲み会を断りやすくなったり、そもそも飲み会がないなど、コロナ禍において逆に都合のいいことも生じている。仕事においても都合のいい人もいるかもしれなくて、コロナ禍だから儲かっている人もいるかもしれない。そういうことを色々考えると、どういうペースでコロナ終息からコロナ以前の生活に戻っていくのだろう? ここで、コロナが終わりましたという日が来たとして、どうなるんだろう? その日が来たあとの生活が不安というのでもなく、今、コロナ以前の生活を忘れてきている時期なんじゃないかなと思う。

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コロナで染みついてしまった「分断グセ」