■株価はどこまで上がるのか

 最後に株価についても述べておきましょう。もちろんジャンルや銘柄にもよりますが、資産バブルで株価は上昇します。

 日経平均株価は、前回のバブル期に記録した最高値3万8915円を超えるでしょう。本のタイトルに「4万円を超える日」とつけましたが、どこまで高騰するのか、正直なところ、私にもわかりません。繰り返しになりますが、言えることは、いま市場に出回っているマネーの総量は、かつてのバブル期に出回っていたマネーの総量と比較にならないほどの大きいということです。

 1980年代、金融資産がゼロの世帯は3%しかいなかったのですが、いまは20%超の世帯が金融資産を持っていません。一方、金融個人資産は約2000兆円と過去最高を更新しています。資産バブルで、貧富の差が一気に拡大するでしょう。(AERAdot.編集部)

◎長嶋修(ながしま・おさむ)
1967年、東京生まれ。さくら事務所会長。不動産コンサルタント。国交省、経産省などの様々な委員を歴任する。著書に『100年マンション 資産になる住まいの育てかた』『不動産格差』(以上、日経新聞出版)、『「空き家」が蝕む日本 』(ポプラ社)など。最新刊『バブル再び 日経平均株価が4万円を超える日』(小学館)が重版。

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