ロシアのウクライナへの軍事侵攻に対し、世界中のアスリートも「戦争反対」の声を上げている。その中で、サッカー元日本代表の本田圭佑の訴えが大きな反響を呼んでいる。
【写真】ウクライナの「領土防衛軍」の志願兵。普段は別の職業に就く民間人だ
本田はロシアの名門・CSKAモスクワで2010~13年まで4年間プレーした経験がある。現地で暮らしていただけに、その言葉には重みがある。本田は23日に自身のツイッターで、「プーチン大統領の記者会見を見たけど、もうウクライナがNATOへの参加拒否するしかないなという感想。僕が知ってるロシアのリーダーってのはここからの交渉は一切通用しない。『解決のために窓口は開いてる』というのはウクライナがNATOへ参加しないという1択しか受け付けない窓口やと思ってる」と綴った。そして、「ロシアに肩入れしている」という指摘に対し、「ロシア派でもないし、ウクライナにも友達がいるわけで、読解力がない人たちのためにもう一回言うけど、僕はただウクライナが譲歩しないと戦争が起こると思うっていう話をしてます」と反論した。
ウクライナ政府が「停戦について協議する準備がある」と25日に発表すると、「最初から協議を申し出てたら余計な犠牲者は出なかったかもしれない」、「アメリカやヨーロッパ諸国がなんだかんだで様子見なのはわかってたはず」などとツイート。「独立を守ることとNATOに加盟することはイコールではない。ウクライナ大統領の判断に疑問を感じる。これから協議に入るのならこの数日にでた犠牲者はなんやったのか。プーチン大統領は世界中から悪者にされるのを百も承知で意思決定した。その覚悟の怖さをもっと警戒するべき」と訴えた。
27日には、「戦争を回避するためのまともな議論ができる人がこれほど少ないとは。自由と民主主義のために戦ってるという美談に踊らされるな。死にたくない人がどれだけいるか。各国政府も信用ならん。もし本当に助けたいなら武器を売ったり送ったりしんくていいから、軍隊を派遣して守ってあげてください」と主張。「軍隊を派遣したら世界大戦になるって意見が多いけどその通りやと思います。でもそれはウクライナがNATOに入っても同じレベルのリスクがあると思ってます。その上でどう意思決定すべきかって本質的な議論がなされるべきやと思ってます。今後のこと考えると日本も他人事ではない議論なんですから」と続けた。