天野篤医師をはじめ、著名な医師らが本音で語ります。【締め切り】3月31日(木)必着
天野篤医師をはじめ、著名な医師らが本音で語ります。【締め切り】3月31日(木)必着

 私が当院に赴任したのは20年前、02年のことで、医療界が大きく変わった時でした。高齢化に適応するための医療法の改正などがあり、各病院が自主独立して運営することが突きつけられました。当院では医療安全、感染対策、医療体制整備を徹底的にやってきました。

■チーム強化に基づく信頼される医療の実践

 トップクラスの病院であるためには、第一にチーム医療です。職員、診療科、施設が時代のニーズに合う医療を提供できているかがとても大切なのです。第二に患者さんに信頼されること、安心・安全な病院であると認識してもらうことです。こちらが第一だという考え方もあるでしょうが、組織がしっかりしていないと患者さんにいい医療は提供できません。

 まずチーム医療の強化が重要で、そのために最先端の医療設備を導入し、医療スタッフを充実させてきました。手術数を重ねることでスタッフの経験値が上がり、それだけ難症例にも対応できるようになります。いい医師のいるところにはいいチームがある可能性が高いというのが私の考えです。よりよい手術を追求し、進歩する努力を続け、将来を担う若手医師やスタッフの育成・教育や各部門の連携を進めたことでいまがあります。

 外科医は患者さんに治療計画をきちんと示すことが非常に重要です。術後の回復のプロセスを「何日後にどれくらい」と伝えて、実際、そのとおりであれば患者さんの医師に対する信頼感も増します。患者さんにこの病院に来てよかったと思ってもらい、その手応えを我々医療従事者が実感し、その場で働いているプライドを持つことが原動力になります。

 今後私は、これまで培ってきた人脈や経験を生かして、世界の医療に貢献する人材を育てていきたいと考えています。

(文/伊波達也)

※週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院2022』より

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