過去10年間で8度のBクラスと下位に沈んでいる中日。今年はミスタードラゴンズである立浪和義新監督を迎えて巻き返しを図っているが、ドラフト以外に目立った補強はなく、現有戦力の底上げが大きなテーマとなりそうだ。
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そんな中でもチームの将来を背負って立つ存在として期待が高いのが根尾昂(2018年1位・岐阜県出身)、石川昂弥(2019年1位・愛知県出身)、高橋宏斗(2020年1位・愛知県出身)の地元出身のドラフト1位トリオだ。現時点で根尾はベンチを温めることが多いものの、石川は高橋周平の故障もあってスタメン出場を続けており、高橋も開幕ローテーション入りを果たしている。彼らが不動の主力となればチームの未来は一気に明るくなることは間違いないだろう。
また過去5年間のドラフト指名を見ても伊藤康祐(2017年5位・愛知県出身)、大蔵彰人(2017年育成1位・岐阜県出身)、マルク(2017年育成2位・愛知県出身)、勝野昌慶(2018年3位・岐阜県出身)、垣越建伸(2018年5位・岐阜県出身)、滝野要(2018年6位・三重県出身)、橋本侑樹(2019年2位・岐阜県の大垣日大出身)、岡林勇希(2019年5位・三重県出身)、松田亘哲(2019年育成1位・愛知県出身)、森博人(2020年2位・愛知県出身)、加藤翼(2020年5位・岐阜県出身)、上田洸太朗(2020年育成2位・愛知県の享栄出身)、鵜飼航丞(2021年2位・愛知県出身)、星野真生(2021年5位・愛知県出身)と14人もの地元および地元の学校出身選手を指名しており、何としても地元のスターを作りたいという球団の並々ならぬ思いがよく表れている。
しかしこれだけこだわりながら、肝心な地元出身選手が他球団で大活躍している例は少なくない。代表的な例が1981年のドラフトだ。槙原寛己(大府→巨人1位)、工藤公康(名古屋電気→西武6位)と県内の超高校生投手2人は他球団が指名し、いずれもチームのエース格へと成長している。