パドレスのダルビッシュ有(写真/gettyimages)
パドレスのダルビッシュ有(写真/gettyimages)
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 4月7日のダイヤモンドバックス戦で2年連続、メジャー通算3度目の開幕投手を務めたダルビッシュ有(パドレス)。グラウンドでのプレーのみならず、ツイッター上での発言の数々もファンの注目を集めているが、その中には、プロ1、2年目の若手やドラフト候補について言及したものも少なくない。

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 そして、「ダルビッシュが認めた男」としてクローズアップされた選手が、プロで結果を出す例が相次いでいることから、「ダルビッシュが言及した選手は活躍する」も定説になりつつある。

 アマチュア時代に認められた一人が、現オリックスの山岡泰輔だ。

 瀬戸内高時代の2013年夏、広島県大会決勝で延長15回引き分け再試合の計24イニングをゼロ封し、甲子園出場をはたした山岡は、初戦で明徳義塾の岸潤一郎(現西武)と投げ合い、1対2で惜敗した。

 だが、連投で肘を痛めていたにもかかわらず、大舞台できちんと投げられた実績を評価され、大会後にプロのスカウト陣が選んだベストナインでは、優勝投手の前橋育英・高橋光成(現西武)、最速155キロをマークした済美・安楽智大(現楽天)のビッグネームを差し置いて、堂々投手部門で選出された。

 すると、当時レンジャーズに在籍していたダルビッシュは、8月23日にツイッターを更新し、「甲子園のベストナインとかあるんやね。凄くいい。それ見て動画見たけど、これは一番だわと思いました。こういう人はプロにすぐ行くべきだと思います」と山岡を絶賛した。

 結局、山岡は高校時点でのプロ入りは見合わせたものの、東京ガスを経て、17年にドラフト1位でオリックスに入団すると、19年に必殺“縦スラ”を武器に13勝を挙げ、最高勝率のタイトルを獲得するなど、リーグを代表する好投手に成長したのは、ご存じのとおりだ。

 いち早く山岡の将来性を見抜いていたダルビッシュは、カブス時代の20年6月20日にも、YouTubeで視聴した山岡の縦スラの投げ方を参考にトミージョン手術前のスライダーの感覚を取り戻したことを紹介。「山岡選手ありがとうございます」と感謝の言葉を贈った。

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ダルビッシュが褒めた高校の打者は?