意識的にまばたきを増やすのもいい。このとき、目の表面に涙をいきわたらせるために、ゆっくりと深いまばたきを入れることがポイントだという。不足する涙を補う方法には目薬が有効だ。保湿成分のヒアルロン酸が入ったドライアイ用の目薬が市販されている。
「夜は生理的に涙が出にくくなるので、夜間に症状が強くなる人は、より積極的に目薬を使ったほうがいいでしょう」(同)
ただし、市販の目薬に含まれる防腐剤の成分でアレルギー症状を起こす人もいる。まぶたが赤くなったり、かゆくなったりした場合は薬をストップし、眼科で防腐剤抜きの目薬を処方してもらうといい。一方、ドライアイの目を水道水や市販の洗浄液で洗うのは禁物。
「目の油分が流され、症状が悪化してしまいます」(同)
なお、小沢医師によれば、高齢になるにつれ、複数の眼病、症状を訴える患者が多くなる傾向にある。このため、いち早く診断をつけるためには、最も気になる症状を中心に、詳しく伝えることが大切だ。
(文・狩生聖子)
※週刊朝日2022年4月15日号より