新庄監督
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 プロ野球が開幕して2週間余、ド派手なパフォーマンスの新庄剛志新監督を迎えてオフの話題を独占していた日本ハムが、苦戦続きでリーグ最下位に沈んでいる。開幕5連敗など4月9日現在で2勝11敗。果たして浮上の目はあるのか──。

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「日本ハムが、今季札幌ドームで主催した4試合目のホームゲームで観客動員1万人を割ったんです。新庄監督で注目されているはずなのに……。プロ野球ビジネスの主体は入場料収入。観客動員数は経営上、とても大事な数字ですから」

 こう語る古参記者によれば、そもそも今回の日本ハムの監督交代、栗山英樹前監督時代に勝てなくなっていっただけでなく、観客動員数の減少が大きな要因だったという。

「前監督の勝手な思い入れによる選手起用で熱心なファンの心が離れ、戦力もボロボロになってしまった。だから、フラットな目で選手育成してほしい、ファンに戻って来てもらいたい、ってことで選ばれたのが、人気者の新庄でした」(同前)

 オープン戦まで、そんなフロントのもくろみは想定以上の成果を上げていたはず。しかし……。

「“BIGBОSS”ブームも風向きに変化が見えてきましたよね。SNSを見ていると『落合の言う通り』という声が増えてますから」(ベテラン記者A)

 これは、新たにNHKのスポーツ番組のメンバーとなった落合博満氏が4月3日に口にした、新庄監督の発言についてのコメントのこと。監督就任会見での「優勝を目指さない」という言葉を「オレの中ではないですね」と切って捨てた落合氏は、「ファンは宝」という言葉に関しては「その通り」としたものの、こう付け加えたのだ。

「野球を見に来たお客さんを勝って家路につかすのが最高のファンサービス……今のままだと自分だけ目立ってしまってるというような感じ……」

 就任の経緯から新庄監督は今年1年、選手を固定しないで使って適性を見て育成する、と考えているという。毎試合、出場メンバーが違う状況がシーズンを通して続くというのだ。

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