最初に入れた「THING」のうちNの場所が正しいと判明。T、H、I、Gは使われない文字、ということ。5回目のトライで「FOUND」の正解にたどり着いた(写真 高橋有紀)
最初に入れた「THING」のうちNの場所が正しいと判明。T、H、I、Gは使われない文字、ということ。5回目のトライで「FOUND」の正解にたどり着いた(写真 高橋有紀)

 恋人のために作ったというワードゲームが世界で人気になった。解き方に定石はなく、駆け引きに没頭できるという。どんなゲームか?AERA 2022年4月18日号の記事を紹介する。

【写真】4回目で正解にたどり着いた会心の回の画面がこちら

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 SNSに並ぶグレーと緑と黄色のボックス。テトリスのようなこの並び、最近やけに目にするようになった。

 一体なんだ?と気になって検索すると、どうやらパズルゲームらしい。

 ゲーム名はWORDLE(ワードル)。5文字の英単語を当てるだけの、この上なくシンプルなゲームだ。

 初めは全くノーヒントの状態。単語を打ち込むと、それぞれのアルファベットの色が変わる。緑なら「そのアルファベットが正しい位置にある」ことを示していて、黄色は「単語に使われてはいるけれど位置が違う」、グレーは「使われていない」を示している。これらをヒントに推測し、6回以内に正解を導き出せれば成功。すべて緑で表示された状態になる。ゲームは24時間に1回更新され、1日1回しかプレイできない。

 このゲームを作成したのは米ブルックリン在住のソフトウェアエンジニア、ジョシュ・ウォードルさん。ニューヨーク・タイムズの記事によれば、元はワードゲームが好きな恋人のために作ったもので、パンデミック下の暇つぶしとして、二人だけで楽しんでいたという。これが家族・親戚の間で評判となり、世界に向けて公開したのが昨年10月だ。2カ月後には30万人の人が楽しむように。

解く手順の自由度高い

 さらに1日に何百万人もがプレイするようになった1月末、ワードルをニューヨーク・タイムズが買収。その額は“low-seven figures”(7桁台前半=数百万ドル)と発表されている。

 2月頭からこのゲームにハマったという50代女性は、ツイッターでフォローしている英語圏の人たちがシェアしているのを見て、始めてみたという。

 普段から英語に親しんでいて、ワードゲームは好きなほう。毎朝起きるとマックを立ち上げ15分ぐらいかけてゲームを解くようになった。

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