
米国のバイデン大統領は12日、ロシアの行為は「ジェノサイド」にあたるとの認識を初めて示した。浅田教授は「該当するか難しいところ」だと話す。
「ジェノサイドの定義は、『国民的、民族的、人種的または宗教的な集団そのものを破壊する意図をもって、その全部または一部に対して、殺害その他の行為を行う』こと。この『意図をもって』かどうかの認定が非常に難しい。過去にも94年にルワンダで数十万人のツチ系住民が犠牲になった大量虐殺や、95年にボスニア・ヘルツェゴビナで7千人以上のムスリム人が殺された『スレブレニツァの虐殺』がジェノサイドと認定されましたが、それらと比較して、ジェノサイドと言えるかは難しい判断になるでしょう」
(構成/編集部・小長光哲郎)
※AERA 2022年4月25日号より抜粋