非常に個人的な意見にはなりますが……たとえば、国語の、漢文あたりの掘り下げを、もう少し浅くしてもよいのではないかと思います。もちろん、漢文という学問自体を軽んじるわけではありませんし、漢文を勉強することでしか身につかない力は存在します。ただ、漢文は中国の古文なので、読めたからといって、現代の中国語が読めるようになるかというと、まったく別の話になります。
グローバル化が進むにつれて、自国のことを聞かれてよく知らないというのは、恥ずかしいことだという意識は定着しつつあります。そう考えれば、日本の言葉の原点である漢文も、文化として知っておくべきではあるでしょう。とはいえ、生徒たちの負担を増やしたぶんだけ、どこかを軽くし、バランスをとる措置は絶対に必要であると思います。漢文に限った話ではありませんが、中高生のうちはさわりの部分だけを学習し、さらに学びたい人が、大学で専門的に学ぶ、という科目があっても、よいのではないかな、と思います。