岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
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 動物写真家・岩合光昭さんが見つけた“いい(こ)”を紹介する「今週の猫」。今回は、福岡県地島の「さよにゃら、野生」です。

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撮影/岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office
撮影/岩合光昭 (c)Iwago Photographic Office

 人口約130人。観光客が押し寄せることもない、のどかでこぢんまりとした地島。茶や茶白ぞろいの猫の一族が、庭先のヤシの木の下でまどろんでいた。祖先はスコティッシュフォールドだという。おかしいな、耳が折れていないのだけど……。

 港には、漁船が戻ってくるのを待ち構える猫たちがいた。魚をもらえるのかな? 漁師の顔を見るといっせいに鳴く。彼の手には……キャットフード!?「こいつら魚は食べないから」。君たち、人間界ではお刺し身がとびきりのご馳走なんだよ?

週刊朝日  2022年5月6・13日合併号

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岩合光昭

岩合光昭

岩合光昭(いわごう・みつあき)/1950年生まれ。動物写真家。1980年雑誌「アサヒグラフ」での連載「海からの手紙」で第5回木村伊兵衛写真賞を受賞。1982~84年アフリカ・タンザニアのセレンゲティ国立公園に滞在。このとき撮影した写真集『おきて』が全世界でベストセラーに。1986年ライオンの親子の写真が、米「ナショナルジオグラフィック」誌の表紙に。94年、スノーモンキーの写真で、日本人として唯一、2度目の表紙を飾る。2012年NHK BSプレミアムで「岩合光昭の世界ネコ歩き」のオンエア開始。著書に『日本のねこみち』『世界のねこみち』『岩合光昭写真集 猫にまた旅』『ふるさとのねこ』『ネコを撮る』『ネコへの恋文』など多数。初監督作品となる映画「ねことじいちゃん」のBlu-rayとDVDが発売中。

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