また、近年は併用する抗がん剤やその支持療法の進歩で、放射線のかけ方も変わりつつある。
「かつての抗がん剤は放射線の効果を高める役割でしたが、今は腫瘍周辺の目に見えないがんを殺せる力があります。そのため予防的に広い範囲に放射線を照射する必要はなくなり、病巣に絞って照射するようになっています。今後は免疫療法と組み合わせるなど、さらなる治療成績の向上が期待できます」(同)
(文/熊谷わこ)
【取材した医師】
東北大学病院 放射線治療科 教授 神宮啓一医師
※週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院2022』より