また、近年は併用する抗がん剤やその支持療法の進歩で、放射線のかけ方も変わりつつある。

「かつての抗がん剤は放射線の効果を高める役割でしたが、今は腫瘍周辺の目に見えないがんを殺せる力があります。そのため予防的に広い範囲に放射線を照射する必要はなくなり、病巣に絞って照射するようになっています。今後は免疫療法と組み合わせるなど、さらなる治療成績の向上が期待できます」(同)

2020年の食道がんに対する放射線治療の新規患者数が多い病院。週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院2022』より
2020年の食道がんに対する放射線治療の新規患者数が多い病院。週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院2022』より

(文/谷わこ)

【取材した医師】

東北大学病院 放射線治療科 教授 神宮啓一医師

※週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院2022』より

暮らしとモノ班 for promotion
大谷翔平選手の好感度の高さに企業もメロメロ!どんな企業と契約している?