■ハフィーニャ(ブラジル代表)
母国ブラジルから19歳でヨーロッパへと渡り、ポルトガル、フランスでプレーする中で徐々に力をつけ、2020年にプレミアリーグ昇格を果たしたリーズへと加入。名将マルセロ・ビエルサに鍛えられたハフィーニャは瞬く間にリーズの顔となった。サプライズを起こし続けた1年目には6ゴール9アシスト、今季は10ゴール3アシストと世界中の名手が集まるイングランドでもトップクラスの活躍を続けている。
抜群のテクニックで相手を翻弄するドリブルを得意とし、相手をかわしてカットインからのシュートやファウルのもらい方など、ブラジル人ウインガーらしさも見せるハフィーニャだが、その強烈な守備意識と勤勉さ、常に味方を意識して黒子にもなれる力は、ある意味ではブラジル人ウインガーらしくないと言えるかもしれない。ビエルサ・リーズの下で飛躍的な成長を遂げたからこそ、“セレソン”でも他に類を見ない存在となった。
ブラジル代表デビューは昨年の10月とつい最近のことだが、南米予選のベネズエラ戦の後半45分間で2アシストと鮮烈なデビューを果たした。その後も勢いは止まらず、3試合目のウルグアイ戦では2ゴールをマーク。この活躍にブラジルメディアやファンも大騒ぎ。あっという間にレギュラーポジションをつかんでいる。
特にネイマールとの関係性は抜群で、本人は「一緒にプレーするのはとても簡単。たくさんインスピレーションももらえるしね」と大きな手応えをつかんでいる。そんな彼の初めてのワールドカップ。ハフィーニャは“王国”の絶対エースとして君臨するも、様々な批判の矢面にさらされてきたネイマールをピッチ内外でサポートすることが求められそうだ。その上で、自身も主役となる力を十分に持っている。6月の親善試合でも来日が決定し、日本でもその力を存分に発揮してくれることだろう。夏にはリーズを離れてステップアップが濃厚だが、新天地でさらなる経験を積んでカタールへと向かいたい。