現役学生から公募したモデルが、受験時のエピソードや勉強法を明かす特別企画。第3回では、早稲田大学国際教養学部の高橋由衣さん(3月の取材時で4年。今春卒業)が、自身の浪人生活を踏まえてアドバイスをおくってくれた。
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高校3年の受験時。高橋さんは体調を崩し、希望する大学の試験を受けることさえできず、悔しい思いをした。
「現役のときは国立大学を目指していて、受験科目は5教科6科目か7科目でした。でも浪人して、科目を絞るほうがよいと思ったんです。もともと自分はド文系の人間。1年間で最良の結果を出すには、得意で適性のある科目だけを頑張ったほうが伸びると信じました」
文系3科目のうち、国語と日本史は、現役時代で既にある程度の域にまで到達していた。
問題は苦手意識のあった英語。
「英語から逃げたい気持ちが出たときは、とりあえず負荷の少ない単語帳を見て触れるようにしました」
大学学部によって出題内容や形式の違いがあるため、過去問を解くことで特徴をつかみ、自分が一番得点できる方法を考案。「1~3題目の長文選択問題は最後に回して、自分が比較的点数を取りやすい英作文から解く」「英文法は時間をかけて考えても知らなければ正解できないから、時間は絶対守る」といった独自のルールを決めた。
最も効率よく学習できるよう、時間帯も工夫。
「夜は集中できないんです。それで夜は10時に寝て、朝4時には勉強を始めました」
7時に朝食。8時半に家を出て予備校に向かうというように、規則正しい生活を続けた。
「現役時代に体調を崩したことを反省して、決して無理はしないよう心がけましたし、生活のリズムは一定にしました。365日、同じ時間に食事を作ってくれた母に感謝しています」
睡眠や食事など最低限の行動以外は、すべて勉強にあてた。模試の結果も順調だったが、冬になって試練が。部活や学校行事を終えて受験勉強に専念し始めた高校3年生が、急速に成績を上げ始めたのだ。